島のルール


























島のルール(島嶼隔離効)
 2016年6月、奥尻島へ滞在したのですが、国内外来種である奥尻島のタヌキにたくさん出合いました。どの個体も見た目には、小さく見えました。奥尻島の道路を走行していたところ、交通事故(ロードキル)で死亡したと思われるタヌキの遺体を発見。その後、頭部を、頭骨標本にしました。
 北海道と奥尻島の間の奥尻海峡は水深が深く、奥尻島は、島であった期間が長いため、奥尻島には、もともと在来の哺乳類はアカネズミしかいない島でした。
 しかし、現在では、エゾタヌキやハクビシン、ミンク、コウライキジなど、島に人為的に導入された哺乳類や鳥類がいます。
 流石に、北海道本土のエゾタヌキと比べてみても、ミリ単位でしか、違いは出ないので、奥尻島のタヌキが小型化しているかどうかは、1個体だけでは分かりませんが、おそらく、島嶼隔離効果(島のルール)で、小型化していると推測されます。
 島嶼隔離効果(島のルール)とは、島環境では、大型動物にとって餌資源が少なく、小型個体の方が大型個体に比べて生存に有利な状態が生じやすいのに対し(小型化)、小型動物にとっては、天敵による捕食圧や他種との競争が減少し、大型個体の方が小型個体に比べ繁殖力が高くなると考えられてます(大型化)が、絶対的な法則ではなく、ルールです。50個体くらいサンプル数があれば、小型化しているか、はっきり分かると思います。
 ちなみに、頭部が若干、壊れてましたので、死因は交通事故だと思います。交通事故では珍しく、頭部がほぼ破損していない貴重な標本が手に入りました。

                                                      文:羽馬 千恵