ロシア科学アカデミー動物学博物館




















































【ロシア科学アカデミー動物学博物館の展示】
 昔、ロシアのサンクトペテルブルクにある、ロシア科学アカデミー動物学博物館を訪れたことがある。日本と異なり、学芸員は研究に専念し、展示室の解説の専門スタッフと役割分担がなされていることに驚いた。また、何より感激したのは、剥製の技術の凄さと、生態展示である。日本の博物館の多くは、剥製を脈絡なく陳列したものが多いが、ロシアの博物館では、ひとつの動物の生態展示が生きているかのように再現されており、その数も、規模も、半端ないものであった。
 また、日本のように、博物館が閑散としておらず、子どもたちで溢れかえっていて、解説員がひとつずつ、子どもたちに解説をしている風景にも、驚いた。
 さらに、ロシアという寒冷地特有からなのか、現生の動物と過去に滅んだ動物が同時に展示されている。つまり、現生の動物と絶滅した動物が同時に出土するというロシアならではの特徴にも驚かされた。例えば、マンモスなど滅んだ動物遺体も、現生の動物の剥製と同じように展示されている点が日本の博物館と異なる点であった。
 その他、海外では、台湾の故宮博物館にも行ったことがある。専門が大きく異なるが、故宮博物館の規模も展示も圧倒的だった。動物学を専攻されている方は、欧米の博物館には、是非、一度、足を運んでもらいたい。博物学に対する価値観が、きっと、変わるはずである。
                                                     文:羽馬 千恵